「大江山生野の道は  遠ければ まだ踏みもみず 天の橋立」

一条天皇の御代丹波の国大江山に酒呑童子という悪鬼が配下を従えてたてこもり、都はもとより辺りの庶民を苦しめていた。帝は誉れ高い源頼光とその四天王に悪鬼を成敗するように命ずる。勅命を受けた源頼光ら一行は山伏修行者と身を変え、神の化身から受け取った「神剣」や「神便鬼毒酒(じんびんきどくしゅ)」という御酒を携え、大江山へと道無き道を登り行く。途中草刈りの山人や悪鬼に都からさらわれ血塗りの衣服を洗濯している紅葉姫らと出会い、酒呑童子のもとに案内をしてもらう。ついに酒呑童子達の前にたどり着いた源頼光ら一行は、酒呑童子らと酒宴を張り油断させ、見事退治するという物語である。