「葛城の山は静かに眠るとも 岩屋の中は蜘蛛の古巣よ」

源頼光は重き病にかかり養生のかいなく身も心も弱り果てていた。そこで侍女の胡蝶典薬の守から薬を持ち帰るように命じるが館へ帰る途中、土蜘蛛の精魂に襲われ命を落としてしまう。胡蝶に成り代わった土蜘蛛の精魂は、薬に毒を混ぜて頼光に差し出す。頼光が毒薬に心身共にしびれるところ胡蝶は土蜘蛛へと姿を変え、襲い掛かるが頼光は伝家の宝刀「膝丸」を抜き一太刀浴びせる。傷を負った土蜘蛛は住処の葛城山へと逃げ帰る。頼光は「膝丸」を「蜘蛛切丸」と改め四天王に授け土蜘蛛征伐を命じる。四天王は残された血痕をたどり土蜘蛛の岩屋を突き止め激戦の末、土蜘蛛を退治するという物語である。